2021.11.12 Studio WUU

実は20年以上前からジストニアという病気で、脳の誤作動によって身体の筋肉が勝手に収縮する症状に悩まされ、思うように歌えなくなり、歌で表現しきれない部分をピアノで助けようと、立ち歌からピアノの弾き語りに転向しました。
そして、それによって新たに学べた発見や喜びがすごくありました。でも、その症状がひどく出るときは、首から上が引き攣りまくって、もう頭が裏返しになるような引き攣りとの戦いで、練習も満足にできない状態でした。本番でも不本意な歌しか歌えないことが多く、何とかお客様に気づかれませんように、お客様が不快でない歌をうたえれば、と祈るような日々でした。
そんな中でもいろんなチャンスがやってきて、その度に精一杯やってきましたが、後悔、反省もたくさんあり、ライヴや録音の後は、死にそうになってることが多かったです。
それでも他の楽器の素晴らしいミュージシャン達と一緒に演奏して、いいサウンドになった時は、魂がとろけるほど嬉しくて、このために音楽やってたんだ、と思える瞬間があります。
前置き告白が長くなりましたが、昨日のライブは、本当に音楽やってて良かった~、と心から思えたライヴでした。
もちろん、まだまだ反省はいっぱいありますが、病気のおかげで学ぶことができた、何か大切なものが伝わる歌、が素直に歌うことができた気がしたり、スタジオWUUのオーナー阿部さんの調律による素晴らしいスタインウェイピアノからもたくさんインスピレーションをもらい、今回のCDの橋本英幸さん、大野孝さん、岩谷耕資郎さんとの4人組でないと作れないサウンドを、またライヴでだすことができました。
しかも最高に温かい素晴らしいお客様と、幸せな時を過ごすことができました。きっときっと、その幸せは、ミュージシャンにもお客様にも広がり、一体になれたと感じています。
音楽って本当に素晴らしい。音楽の神様に感謝です。
今まで病気のことは隠してきましたが、今、癌のこともジストニアのことも、心臓や肺もあやしいことも、初めてブログに書き始めているのは、病気や障害で苦しんでいる友達や、老いと孤独に苦しんでいる方達に、一緒にがんばろうね、って伝えたいからです。
私達の年代になると、ほとんどの人が何らかの障害と戦っているから。
私も、自分なんかもうダメだ、とすぐ思いがちですが、こんな自分でも、音楽の妖精の力を借りて、まだできることがありそう、恥ずかしがらずに表現していこう、と思いました。それで目の前の一人でも励ますことができるなら。
ところで、きのうはカルテット4人ともお洒落したのに、1枚も写真撮らなかった~!
それだけ音楽に集中してました。 誰か写真撮ってたら、送ってね(笑)
で、送ってもらえたので、アップします。
ありがとうございました〜^_^💕